不動産市況レポート2025年12月度の不動産市況

中古戸建て価格、3ヵ月ぶりの下落

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は1月13日、2025年12月度首都圏(一都三県)不動産市場の動向を発表しました。中古マンションは成約件数・価格ともに上昇しました。一方、中古戸建ては成約件数が大幅に増加したものの、成約価格は3ヵ月ぶりに下落に転じました。

首都圏中古マンション

項目 2025年12月成約物件の平均 対前年同月
平米単価 85.08万円/㎡ +9.0%
件数 3,975件 +25.9%
価格 5,340万円 +8.2%
専有面積 62.77㎡ -0.7%
築年数 27.35年 +1.98年
在庫件数 43,381件 -3.6%

(参考:東日本不動産流通機構

 2025年12月に成約した首都圏中古マンションの平均平米単価は、前年同月比+9.0%の「85.08万円/㎡」でした。2025年で最も上昇幅が小さかった前月から一転し、大幅な上昇となりました。一方、ここ数ヶ月、新規登録平米単価・在庫平米単価は成約平米単価を上回る上昇を見せています。

エリア 2025年12月成約㎡単価前年同月比 2025年12月成約件数前年同月比
東京都区部 +15.1% +24.5%
東京都多摩 +1.1% +19.7%
横浜・川崎市 +3.9% +26.3%
上記除く
神奈川県
-1.3% +31.0%
埼玉県 -4.2% +45.3%
千葉県 +2.0% +15.4%

(参考:東日本不動産流通機構

 首都圏平均の平米単価は前年同月比+9.0%と大幅に上昇しましたが、地域別に見てみると、東京都区部以外はほぼ横ばいで、東京都区部の上昇率が他のエリアを牽引している形です。一方、神奈川県・埼玉県の成約件数の増加率は、東京都区部を上回っています。

首都圏中古戸建

項目 2025年12月成約物件の平均 対前年同月
価格 4,056万円 -1.0%
件数 1,859件 +59.0%
土地面積 152.68㎡ +7.3%
建物面積 105.25㎡ -0.2%
築年数 25.12年 +2.25年
在庫件数 23,211件 +1.2%

(参考:東日本不動産流通機構

 2025年12月に成約した首都圏中古戸建の平均価格は、前年同月比+-1.0%の「4,056万円」でした。成約件数は14ヵ月連続で増加していますが、成約価格は3ヵ月ぶりに前年同月比で下落となりました。成約件数の増加に伴い、在庫件数は2025年で最少となっています。

エリア 2025年12月成約㎡単価前年同月比 2025年12月成約件数前年同月比
東京都区部 +13.5% +37.1%
東京都多摩 -0.3% +29.1%
横浜・川崎市 +4.6% +64.6%
上記除く
神奈川県
-8.5% +74.6%
埼玉県 -1.5% +84.2%
千葉県 -8.2% +65.2%

(参考:東日本不動産流通機構

 首都圏平均では成約価格が前年同月比で下落となりましたが、東京都区部では同+13.5%と大幅に上昇しています。東京都区部および横浜・川崎市を除くすべてのエリアが下落した反面、成約件数の増加率は、横浜・川崎市を除く神奈川県・埼玉県・千葉県が同+50%を超える大幅増です。

“注目”の不動産ニュース

「フラット35」等、制度拡充へ

 住宅金融支援機構は2025年12月23日、物価高などへの対応の一環とした固定金利型住宅ローン利用の円滑化を目的に、融資限度額引き上げなどを実施することを発表しました。

融資限度額は1億2,000万円に

 フラット35の現行の融資限度額は8,000万円ですが、物価高に伴う住宅価格の上昇に対応するため、4月から1億2,000万円に引き上げられる予定です。「金利のある世界」が定着していきていることを踏まえ、高額な住宅ローンを利用する人に対し、返済中の安心を提供することも目的としているといいます。

面積要件の緩和

 4月から、フラット35の面積要件も緩和される予定です。現在、一戸建て住宅等の床面積の下限は70㎡ですが、これが50㎡に緩和されます。

借り換え融資の制度拡充

【フラット35】子育てプラス

(出典:国土交通省

 3月からは、フラット35に借り換える人向けの借換融資制度が拡充される予定です。これまで対象外だった「【フラット35】子育てプラス」が、借換融資でも利用可能となります。【フラット35】子育てプラスとは、子どもの人数などに応じて借入金利を一定期間引き下げる制度です。夫婦のいずれかが40歳未満の若年夫婦世帯も、当初5年間の金利が0.25%引き下げられます。また、借換融資の借入期間の基準となる年数も、35年から40年に延長される予定です。

特定残価設定ローン保険の創設

希望通りの種類の住宅を取得した人が大半を占める

(出典:住宅金融支援機構

 3月には「特定残価設定ローン保険」が創設される見込みです。残価設定型ローンとは、死亡時や売却時に残価部分の債務が残らないノンリコースとすることで、月々の返済負担を軽減しつつ、売却や住み替えの円滑化を支援するローンです。同保険の創設は、民間金融機関による残価設定型住宅ローンの供給促進を目的としています。

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