中古マンション・中古戸建ともに底堅く推移
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は2月10日、2026年1月度首都圏(一都三県)不動産市場の動向を発表しました。中古マンションは価格・成約件数ともに上昇を維持し、中古戸建も成約件数が大きく増加するなど、全体としては堅調な動きが続いています。一方で、価格の伸び率にはエリアによるばらつきも見られます。
首都圏中古マンション
| 項目 | 2026年1月成約物件の平均 | 対前年同月 |
|---|---|---|
| 平米単価 | 86.99万円/㎡ | +6.3% |
| 件数 | 3,343件 | +3.1% |
| 価格 | 5,493万円 | +6.7% |
| 専有面積 | 63.15㎡ | +0.5% |
| 築年数 | 26.78年 | +1.05年 |
| 在庫件数 | 44,776件 | -1.5% |
(参考:東日本不動産流通機構)
2026年1月に成約した首都圏中古マンションの平均平米単価は、前年同月比+6.3%の「86.99万円/㎡」でした。成約件数の増加幅は前月より縮小したものの、依然として価格・件数ともに上昇しています。在庫件数も6ヶ月連続で減少しています。
| エリア | 2026年1月成約㎡単価前年同月比 | 2026年1月成約件数前年同月比 |
|---|---|---|
| 東京都区部 | +11.3% | -2.4% |
| 東京都多摩 | +3.4% | +9.6% |
| 横浜・川崎市 | +6.7% | +8.8% |
| 上記除く 神奈川県 |
+3.5% | +17.9% |
| 埼玉県 | +10.5% | +9.4% |
| 千葉県 | -6.5% | -3.0% |
(参考:東日本不動産流通機構)
成約価格は、千葉県を除いたエリアが上昇しました。東京都区部は価格上昇率が最も高い一方で、成約件数は13ヶ月ぶりに減少に転じています。千葉県の成約件数は、27ヶ月ぶりの減少です。成約件数が最も伸びている横浜・川崎市を除く神奈川県は、15ヶ月連続の増加です。
首都圏中古戸建
| 項目 | 2026年1月成約物件の平均 | 対前年同月 |
|---|---|---|
| 価格 | 4,056万円 | +7.1% |
| 件数 | 1,496件 | +17.0% |
| 土地面積 | 151.67㎡ | +4.8% |
| 建物面積 | 103.71㎡ | +0.4% |
| 築年数 | 24.23年 | +0.82年 |
| 在庫件数 | 23,539件 | +0.4% |
(参考:東日本不動産流通機構)
2026年1月に成約した首都圏中古戸建の平均価格は、前年同月比+7.1%の「4,056万円」でした。成約件数は15ヶ月連続で増加し、成約価格は2ヶ月ぶりに上昇に転じました。在庫件数は41ヶ月連続で増加も、ほぼ横ばいにまで上昇率が縮小しています。
| エリア | 2026年1月成約㎡単価前年同月比 | 2026年1月成約件数前年同月比 |
|---|---|---|
| 東京都区部 | +11.2% | +12.7% |
| 東京都多摩 | +10.0% | +10.7% |
| 横浜・川崎市 | -2.4% | +20.9% |
| 上記除く 神奈川県 |
+26.0% | +4.4% |
| 埼玉県 | -0.6% | +30.5% |
| 千葉県 | +11.7% | +15.8% |
(参考:東日本不動産流通機構)
成約件数はすべてのエリアが増加しましたが、増加率には差があります。埼玉県や横浜・川崎市が前年同月比2割を超える増加を見せている一方で、横浜・川崎市を除く神奈川県の増加率は4.4%に留まります。対して、成約価格の上昇率は横浜・川崎市を除く神奈川県が最も大きく、同+26.0%の大幅上昇。埼玉県、横浜・川崎市はわずかに下落しました。
“注目”の不動産ニュース
「フラット35」申請戸数増加
住宅金融支援機構は1月30日、2025年10月〜12月分の申請戸数等を発表しました。それによれば、「フラット35」の全体の申請戸数は、前年同期比148.7%と大幅に増加。買取型や保証型などの申請戸数も、大きく伸ばしています。
金利上昇が影響か
(出典:住宅金融支援機構)
フラット35の借り入れ金利は近年、上昇傾向にありますが、それでも申請戸数が大きく増加している理由として想定されるのは、変動金利の上昇です。2024年3月に日本銀行がマイナス金利政策を解除して以降、段階的な利上げが実施され、これまで低水準で推移してきた変動型住宅ローン金利にも上昇の動きが見られています。
2026年1月現在、固定金利と変動金利の金利差は決して小さくありませんが、「今は低いが今後はさらに上がるのでは」という不安から、金利が固定されるフラット35の優位性が高まっているものと推測されます。
依然として利上げの機運は高い
日本銀行は2025年末の金融政策決定会合で、政策金利の引き上げを決定しました。政策金利に連動する変動金利は、4月にも各行で引き上げが見込まれます。
1月の追加利上げは見送られたものの、市場では年内の再利上げ観測も根強く、先行きの金利動向に対する警戒感は続いています。こうした環境下では、変動金利の上昇リスクを回避する手段として、長期固定型であるフラット35を選択する動きが続く可能性があります。