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マーケットレポート2025, 2

2025年2月16日時点公表分
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実質金利はマイナス金利状態?

金利には、実際の借入時の金利である「名目金利」と理論上の金利である「実質金利」という考え方があります。名目金利は金融機関でお金を借りる時の金利で、一般的に「金利」といえば、名目金利のことを指します。一方、実質金利とは、名目金利から物価変動の影響(予想インフレ率)を引いた金利のことです。金利負担においては名目金利の利率が重視されますが、「実質」という言葉のとおり、物価上昇下では、実質金利で考える方が現実的です。
2021年のインフレ率は0%~0.5%程度でしたが、この時の借入金利が例えば1%ならば、実質金利は1%~0.5%ということになります。一方、現在のインフレ率は2%台の前半ですので、仮に1.5%で借り入れをしたとしても、実質金利は-0.5%となり、実質金利を比較すれば現在の方が低くなります。借り入れを行う際の金利は多少上昇していますが、実質金利で見れば、以前よりも低い状況にあります。ここでは、2012年以降のインフレ率と固定金利の推移を見てみましょう。

目次
コアCPIと賃貸住宅融資(固定金利:35年)の比較

コアCPIと賃貸住宅融資(固定金利:35年)の比較

下のグラフは、2012年以降の消費者物価指数(コア)と賃貸住宅融資(固定:35年)、そしてその差(つまり、実質金利)を示しています。ここで、賃貸住宅融資を用いたのは、あくまで一例であり、動きが緩やかで差が見えやすいためです。
これを見れば、22年以降の物価上昇(青色の線)が顕著ですが、その一方で固定金利の上昇はほとんど見られません。そのため、差(点線)、つまり実質金利は大きく低下し、現在はマイナス領域に達していることがわかります。インフレ下で、インフレ率を超えないレベルの金利上昇は、実質金利の低下を招くことがわかります。

コアCPIと賃貸住宅融資(固定金利:35年)の比較
コアCPIと賃貸住宅融資(固定金利:35年)の比較|グラフ
(総務省統計局「消費者物価指数」・住宅金融支援機構より作成)
ご留意事項
不動産投資はリスク(不確実性)を含む商品であり、投資元本が保証されているものではなく、元本を上回る損失が発生する可能性がございます。
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