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マーケットレポート2026, 04

2026年4月16日時点公表分
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キャップレート(期待利回り)とREIT指数から見る、アセット別投資不動産の今

不動産投資を検討するうえで、どのアセットが相対的に安定しているのかは重要なポイントです。オフィス、住宅、商業、物流、ホテルなど、投資対象にはさまざまな種類があり、それぞれ値動きや求められる利回りには違いがあります。
本稿では、東証REITの各指数の推移と、東京における不動産投資家の期待利回りの推移をもとに、アセットごとの特徴について整理していきます。

目次
REIT指数の推移から見える違い
期待利回りは長期的に低下
アセットごとに見る特徴
まとめ:アセットごとの特性を踏まえた見極めが重要

REIT指数の推移から見える違い

東証REIT指数
建設工事費デフレーター(住宅総合)の推移(2015年度基準)
(日本取引所グループ資料より作成)

まず、東証REITの各指数の推移を見ると、住宅指数が長期的に高い水準を維持していることが分かります。オフィス指数も回復局面は見られるものの、住宅ほどの安定性は確認できません。商業・物流等指数は、その中間に位置する動きとなっています。

全体として見ると、住宅は相場の変動を受けながらも比較的底堅く推移しており、投資対象として安定的に評価されてきたことがうかがえます。特にコロナ禍以降も、住宅指数は他のアセットに比べて大きく崩れにくく、住宅の安定性が改めて認識される結果となりました。

REIT指数は、不動産そのものの収益性に加え、金融市場の影響も受けます。そのため、指数の動きだけで個別不動産の価値を判断することはできませんが、投資家がどのアセットを相対的に評価しているかを把握するうえでは有効な指標と言えます。その点において、住宅が一貫して高い水準を維持していることは注目すべきポイントです。

期待利回りは長期的に低下

期待利回りの推移(東京エリア)
建設工事費デフレーター(住宅総合)の推移(2015年度基準)
((一財)日本不動産研究所「不動産投資家調査」より作成)
賃貸住宅:城南
オフィス:日本橋周辺
商業:銀座地区
ロジスティクス:江東地区
宿泊特化型ホテル:JR線・地下鉄線の主要駅周辺

次に、東京における期待利回りの推移を見ていきます。2000年代半ばと比較すると、住宅・オフィス・商業・物流・ホテルのいずれのアセットにおいても、長期的には期待利回りの低下が見られます。
期待利回りの低下は、一般的に不動産価格の上昇を意味します。すなわち、投資家が以前よりも低い利回りでも取得を志向するほど、不動産への投資需要が強まってきたことを示しています。

実際、住宅の期待利回りは2005年時点では5%台後半でしたが、足元では3%台後半まで低下しています。オフィスや商業についても同様の低下が見られ、東京の不動産市場に対する投資資金の流入が長期的に続いてきたことが分かります。

もっとも、ここ数年は利回りの低下ペースが鈍化しています。大きく上昇しているわけではないものの、これまでのように一方向に低下し続ける局面からは、やや変化が見られる状況にあると言えるでしょう。

アセットごとに見る特徴

東京の期待利回りをアセット別に比較すると、住宅はオフィスよりやや高く、物流よりは低い水準にあります。商業は都心型高級専門店といった条件もあり、比較的低い利回りで推移しています。一方、ホテルは他のアセットに比べて高めの利回りが求められる傾向が見られます。こうした違いは、各アセットの収益の安定性や景気動向への感応度、賃料変動のしやすさ、市場での評価の違いなどを反映したものと考えられます。

住宅は景気変動の影響を受けにくく、賃貸需要も比較的安定しています。空室リスクがないわけではありませんが、オフィスやホテルと比べると収益の見通しを立てやすいアセットです。このため、安定性を背景に投資対象として選好されやすい特徴があります。

一方、オフィスは景気や企業業績、需給バランスの影響を受けやすいものの、景気拡大局面では賃料上昇による収益拡大が期待されます。こうした将来収益への期待が織り込まれることで、住宅よりも低い利回り水準で取引されるケースも見られます。
物流施設は比較的高い期待利回りで推移してきましたが、近年は投資対象としての人気が高まり、利回りは低下傾向にあります。
ホテルは景気やインバウンド需要、稼働率の変動の影響を受けやすく、収益の不確実性が高いため、他のアセットに比べて高いリターンが求められる傾向にあります。

まとめ:アセットごとの特性を踏まえた見極めが重要

今回見てきたREIT指数と期待利回りの推移からは、アセットごとに異なる特徴があることが改めて確認できます。不動産市場は単一の視点で捉えられるものではなく、各アセットの特性を踏まえた分析が重要です。

近年は金利動向や市場環境の変化を背景に、不動産内部での比較にとどまらず、他の投資対象との相対比較も一層強まっています。そのなかで、どのアセットが相対的に安定しているのか、あるいは成長余地があるのかを見極めることが、これまで以上に求められています。

住宅の底堅さは今回のデータからも確認できる一方で、特定のアセットに偏ることなく、各アセットの特性を踏まえた比較を行うことが、投資判断において重要と言えるでしょう。

ご留意事項
不動産投資はリスク(不確実性)を含む商品であり、投資元本が保証されているものではなく、元本を上回る損失が発生する可能性がございます。
本マーケットレポート に掲載されている指標(例:利回り、賃料、不動産価格、REIT指数、金利など)は、
不動産市場や金融市場の影響を受ける変動リスクを含むものであり、これらの変動が原因で損失が生じる恐れがあります。
投資をする際はお客様ご自身でご判断ください。当社は一切の責任を負いません。
本マーケットレポートに掲載されている情報は、2026年4月16日時点公表分です。
各指標は今後更新される予定があります。
本マーケットレポートに掲載した記事の無断複製・無断転載を禁じます。
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