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マーケットレポート2025, 5

2025年5月16日時点公表分
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首都圏の中古マンション在庫から見る価格の展望

首都圏はもとより、全国の主要都市における中古マンション価格が上昇していることはご存じのとおりです。特に、10年前と比較して価格が大きく上昇しており、なかでも2022年以降は急激な上昇が見られたことから、「そろそろ天井ではないか」との声も聞かれるようになりました。確かに、希少性の高い高価格帯の物件や、超一等地に立地する坪単価の高い物件では、いまだ価格上昇が続いています。一方で、実需を中心とする一般的な物件──たとえば都区部で8,000万円以下、郊外で5,000万円以下の物件──では、値上がりの勢いが落ち着きつつあるようです。中古マンション価格の動向を見通す際には、成約数と募集数の比率、成約までの日数、価格改定率などの指標も参考になりますが、基本的には需給バランスによって価格は決まります。そのため、まずは在庫数の推移を把握することが重要です。
ここでは、中古マンションの在庫数の変化について見ていきましょう。

目次
首都圏中古マンションの在庫件数と成約㎡単価の前年同月比

首都圏中古マンションの在庫件数と成約㎡単価の前年同月比

下のグラフは、2010年以降の首都圏における中古マンションの在庫件数(=売り出し中の物件数)と、成約㎡単価の前年同月比を示したものです。これを見ると、2013年以降、価格の上昇が顕著になったことがわかります。そしてその後10年以上にわたり、コロナ禍の数か月を除いて、成約単価の前年同月比はすべて100%を上回る状態が続いています。
また、在庫数が増加する(=青線が膨らむ)期間には、価格変動率(オレンジ線)が低調になる傾向があり、逆に在庫が減少する期間には価格変動率が高まるという、明確な逆相関が見て取れます。
この視点から直近の状況を見てみると、在庫件数はやや増加傾向、あるいは横ばいとなっており、価格の上昇幅は縮小しつつあるものの、本格的な価格下落局面にはまだ至っていないと考えられます。

首都圏中古マンションの在庫件数と成約㎡単価の前年同月比
首都圏中古マンションの在庫件数と成約㎡単価の前年同月比|グラフ
(出典)公益財団法人東日本不動産流通機構「月例マーケットウォッチ」
ご留意事項
不動産投資はリスク(不確実性)を含む商品であり、投資元本が保証されているものではなく、元本を上回る損失が発生する可能性がございます。
本マーケットレポート に掲載されている指標(例:利回り、賃料、不動産価格、REIT指数、金利など)は、
不動産市場や金融市場の影響を受ける変動リスクを含むものであり、これらの変動が原因で損失が生じる恐れがあります。
投資をする際はお客様ご自身でご判断ください。当社は一切の責任を負いません。
本マーケットレポートに掲載されている情報は、2025年5月16日時点公表分です。
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